2019年8月2日金曜日

日本学術会議公開シンポジウム 「国語教育の将来:新学習指導要領を問う」に参加してきました

本イベントについては、以前こちらのブログでも紹介しておりますので、概要・プログラムについてはそちらをご覧ください。





本イベントについては、すでに「教育新聞」が「高校新指導要領の国語 「古典軽視」と危機感、日本学術会議」(購読会員限定記事)というタイトルで、当日の議論の様子を報告しています。


高校の国語教育を巡り、日本学術会議は8月1日、都内で公開シンポジウムを開き、研究者らが高校新学習指導要領の「国語」の科目構成に対して、「古典や近代文学の軽視につながる」と危機感を表明した。また「古典の授業は暗記を押し付けられている」「受け身の授業は不自然」と、座学を主体とした授業スタイルを批判した。同会議では、高校の国語教育の在り方について検討し、提言を取りまとめる予定。(教育新聞「高校新指導要領の国語 「古典軽視」と危機感、日本学術会議」)

 すでにニュース等でも話題になっているとおり、次期学習指導要領で、高等学校の国語の大幅な科目再編が行われます。具体的には、「現代の国語」と「言語文化」の2科目が必履修科目ととなり、「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」の4科目を選択科目となるわけですが、これについては、様々なところで批判の声があがっています。

たとえば今年の1月29日に、日本文芸家協会が「実学が重視され小説が軽視される、近代文学を扱う時間が減るなどの危惧を訴える声」が作家や有識者からあがっているなどと指摘する声明を出したことが報道されました(朝日新聞「作家ら高校の国語改革を危惧「実学が重視され小説軽視」)。

今回のシンポジウムは、このような動向も受けて、日本学術会議として、高等学校における国語教育の在り方について検討し、提言を取りまとめること想定して、実施されたものであるようでした。

この問題については、国語教育に係る研究者、実践家のみならず、広く多くの方が関心を持たれているということがよくわかるシンポジウムでした。

平日の昼間開催ということもあり、行きたくても行けなかった方も多くいらっしゃるかと思いますので、今回のシンポジウムで議論された内容のメモを共有いたします。

シンポジウムを聞きながら打ち込んだ速記的メモですので、誤字脱字や用語の間違いなどもありますが、それについては今後見直していくつもりです。

しかし、おおよその議論の内容については、イメージをもっていただけるのではないでしょうか?
このシンポジウムでの議論が、広く皆さんの心に届き、より多くの方々の議論を呼びおこしていただくこと、それによって、文学教育のありかた、高等学校における国語教育のありかたについて、社会全体での合意形成に向けた民主的なかたちでの議論が進むことを願わずにいられません。