横浜国立大学教育学部では、数年前より、2年次の必修科目として、一連の「スクールデー実践」科目が開講されています。
国語領域では「スクールデー実践A(教材研究)」の一環で、読み聞かせの実践を行っているのですが、その読み聞かせのゲスト講師として、矢代貴司先生(ちゃいるどはうす森のほいくえん・園長)にお越しいただいているのです。
昨年度、矢代貴司先生による読み聞かせの講座を実施していることをご報告したところ、近隣の先生方からの反響があり、本年度は、地域の先生方にもひらかれたかたちで、「読み聞かせ講座」が開催されました。
その時の様子については、参加してくださった先生のおひとりがブログにまとめてくださっていますので、こちらをご覧ください。
★読み聞かせについてのワークショップを受けてきました!- SENSEI×DESIGN-LABO
そして今回は、はじめての試みとして、矢代貴司さんによる「ちいさな朗読会」の開催が実現。
定員10名というその名のとおり「ちいさな朗読会」でしたが、お休み中であるにもかかわらず、神奈川県内の小学校の先生方を中心に、8名の方にご参加いただきました。
今回の「ちいさな朗読会」では、以下のリストの中から参加者のリクエストを受けつけるかたちで演目を決定されたそうですが…
当日の「ちいさな朗読会」で読まれたのは、以下の作品でした。
五味太郎『ん・ん・ん・ん・ん』
日高十成+斎藤隆夫『かえるをのんだととさん』
佐野洋子『あのひの音だよ、おばあちゃん』より抜粋
岡田淳『ふしぎの時間割』より「暗くなりかけて~だれがチーズを食べたのか~」
岡田淳『フングリコングリ~図工室のおはなし会』より「フングリコングリ」
筒井康隆「妻四態」(『串刺し教授』所収)
別役実『けものづくし―真説・動物学体系』より「ライオン」
すべて小学校で読み聞かせ・朗読したことのある作品ばかりということですが、そのジャンルの幅広さにあらためて驚かされます。
夫の一人称語りで展開していく「妻四態」は、まるで落語のような楽しさがありますし、『けものづくし』になると、もはや「読み聞かせ」とか「朗読」とか…さまざまなジャンルを超えて、「プレゼンテーション芸」(?)という新しい話芸のジャンルを切り開いたような感じもあり、「本に書かれている内容を、声にだして表現する」という同じ活動のはずなのに、まったく違うパフォーマンスの舞台を観に行ったかのようでした。
参加者の方々にも大変に好評で、「クラスの子どもたちが絶対に喜びそうだから、今度、自分でも読み聞かせしてみよう」というような感想から、このような読み聞かせの研究会にもっと参加してみたいという声まであったようです。
矢代先生、年明けから、すてきな時間をご提供くださり、ありがとうございました。
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